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マビノギ RMT 「マビノギ」日本先行アップデート「忍者」が6月に実施。新才能「忍術」やサーバー統合について,運営開
日付:2014/05/03 転載:http://www.rmtlink.jp アクセス回数:1971
「マビノギ」サービスチームによりますと、
ネクソンがサービス中のMMORPG「マビノギ」において,2014年6月に大型アップデート「忍者」が行われる。イベントレポートでお伝えしたとおり,このアップデートでは,日本のプレイヤーをターゲットにして開発された新たなクラシック才能「忍術」の実装が予定されている。今回4Gamerでは,マビノギの運営開発に関わる以下のキーパーソン3名に,忍術をはじめとする2014年夏までのアップデート予定について聞いてみた。
・ネクソン マビノギ室 海外マビノギチーム チームリーダー ゾン・ソンシク氏
・ネクソン マビノギ室 海外マビノギチーム 開発パート長 キム・ヒョジン氏
・ネクソン 運用部 ゲーム運用3チーム 八木沢彰彦氏
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは4月13日に行われた,9周年記念オフラインイベントの感想から教えてください。
今回は,SILTさんによるサンドアートなど,これまでにない試みを入れましたので,皆さんに楽しんでいただけたのではないでしょうか。とくに日本先行のアップデート情報については,ずっとこっそり準備していたものを会場で初公開したので,予想以上の大きな反響を得られました。
ゾン・ソンシク氏(以下,ゾン氏):
9周年に向けて,ずっと開発を進めてきましたが,プレイヤーの声を直接聞いて,これからも頑張ろうという気持ちになりましたね。
キム・ヒョジン氏(以下,キム氏):
私は今回,初めて日本のオフラインイベントに参加したのですが,日本も韓国も,プレイヤーの雰囲気は似ていますね。とくに,イベントのプログラムが終了したあとも会場に残って交流を深めているところを見て,今後も1年に1回,こうした場を設けていきたいと思いました。
4Gamer:
あと1年で10周年を迎えますし,マビノギも今や長寿のオンラインゲームの1つと言えるでしょう。そういったタイトルの開発を手がけるというのは,どんな気持ちなのでしょう?
ゾン氏:
これだけ長く続いているにも関わらず,プレイヤーの皆さんからは続々とリクエストが寄せられているので,その期待に応えなければという気持ちでいっぱいですね。
古いタイトルですから,最新のものと比較すると物足りなく感じるところもあるかもしれません。それを踏まえて,どんなシステムを開発すればいいのかということを常に考えています。
初心者が「マビノギ」のプレイを学べるように作られた「忍術」
4Gamer:
それでは,オフラインイベントで発表となった忍者アップデートについて教えてください。日本先行アップデートで,かつ日本のチームが企画を立てたということですが,これはどういった経緯で企画されたんですか?
八木沢氏:
発端から話しますと,以前行ったアンケートで,プレイヤーの皆さんから「日本独自のコンテンツが欲しい」というリクエストをいただいていました。また,それとは別に,韓国の開発チームが「日本のプレイヤー向けに何かを提供したい」と考えてくださっていたんです。
4Gamer:
開発チームとしても,日本のプレイヤーの存在は重要視しているというわけですか。
ゾン氏:
もちろんです。日本をターゲットにしたコンテンツを開発したいと,常々考えていました。
八木沢氏:
そこで何ができるかを考えた結果,日本らしいモチーフで人気の高そうな忍者という題材が出てきたんです。
4Gamer:
ゲームに登場する忍者といっても,今ではさまざまなイメージがありますが,どういった忍者像を想定して企画を立てたのでしょう?
八木沢氏:
昨今では,どちらかと言えばスーパーヒーローのような捉え方をされることもありますが,今回はオーソドックスなイメージを意識しています。黒装束を身にまとい,人に見つからないように隠密行動し,トリッキーな動きで翻弄する……といった感じですね。
開発チームからすると,表面的な“忍者っぽい”イメージを形にするのはそう難しくないんです。ただ,忍者の由来や,日本でどう捉えられ,どうイメージが変化してきたかといった文化の部分については,日本人ではない私達には分かりません。
そこで今回は,日本のマビノギチームから,そもそも忍者とはどんな存在なのかということを細かくヒアリングして,開発に臨みました。
4Gamer:
実際,そのイメージどおりに忍者の開発は進んでいますか?
八木沢氏:
すでに開発は80%ほど終わっているようなのですが,非常にうまく仕上がっていると感じています。
ゾン氏:
ちなみに,オフラインイベントでも発表したとおり,忍者が使う忍術はクラシック才能の1つです。しかし,ほかのクラシック才能とは違い,今回はストーリーやクエストにも力を入れています。
八木沢氏:
ストーリーをきちんと作ったのは,今遊んでくださっている方だけでなく,初心者の皆さんにも忍術を楽しんでいただきたいからです。初心者向けというわけではありませんが,初めての人でもひととおりマビノギをプレイできるよう,スキルの習得や戦闘の進め方などを,忍術のクエストで学べるようになっています。
4Gamer:
ストーリー面では,イベントで新たなNPCが2人紹介されていましたね。
八木沢氏:
はい。彼らのデザインは,当初,開発チームと意見が異なっていて,調整に時間が掛かりました。日本からは,日本のプレイヤーが好む可愛らしいデザインを提示したのですが,開発チームは従来のマビノギのイメージに基づくデザインを考えていたんです。
ゾン氏:
開発チームでは,忍者は「格好いい」というイメージが強いんですよ。女性だったらセクシーな感じです。ですから,最初に日本から可愛いイメージを提案されたときは戸惑いました。
八木沢氏:
最終的なデザインは両者の中間点に落ち着いたのですが,女の子のアンズは日本から,男の子のハギは韓国から,それぞれ提示されたイメージ寄りの仕上がりになっています。
もともとストーリーのメリハリを考えるときに,男の子はキザっぽくてクールなイメージ,女の子は対照的にドジっ子っぽいイメージにしようと考えていたので,うまくハマった感じでしょうか。見た目がセクシーなのにドジっ子となると,扱いが難しくなりますから。
4Gamer:
具体的には,どんなストーリーが展開するのでしょう
八木沢氏:
オフラインイベントで発表したとおり,舞台となるのはティルコネイルです。クエストを通じて,プレイヤーは2人のNPCから忍術を学んでいくのですが,ハギには,ある目的のためにプレイヤーを利用しようという目論見があるんです。やがてNPCの2人が,敵対勢力と対峙することとなり,プレイヤーがNPC達を手助けする……というのが大きな流れですね。
初心者はクリック連打で,中級者以上は戦略的に楽しめる
4Gamer:
オフラインイベントでは,忍術は初心者にも扱いやすいという説明がされていましたけれども,それはチュートリアルがしっかりしているという意味なんでしょうか。
八木沢氏:
その意味もありますが,スキルもただトリッキーなだけではなく,ピンチに陥ったときに緊急回避にも使えたりするものも用意しているので,戦いやすいんですよ。マビノギの戦闘で初心者がつまづきやすいのは,複数の敵に襲われてしまったときなので,脱出手段を設けたいなと。
4Gamer:
マビノギは,一般的なMMORPGと比べると操作が独特なので,初心者には分かりにくい部分もありますからね。
八木沢氏:
ええ。ほかにも,最初はクリック連打だけでも何とかなるよう,開発チームとアイデアを出し合いました。忍術は手裏剣による遠距離攻撃を主体に行いますが,それも一般的なMMORPGの通常攻撃の感覚に近づけるためのものですね。
ゾン氏:
そのほかのスキルも,「忍者を使ってみたい」と思ってマビノギを始めた初心者の方が気持ちよく遊べることを目指しました。その一方で,ほかのクラシック才能と比較したときに,あまりにも優れている,あるいは逆に劣っているようでは問題ですから,バランスには配慮しています。
4Gamer:
忍術のスキルについて,それぞれ特徴を教えてください。
八木沢氏:
まず基本となるのは「手裏剣マスタリ」です。遠距離攻撃ではありますが,弓などと異なり,敵に接近されても邪魔されないのがポイントですね。今のところ,攻撃モーションは3打になっています。
続いて「螺旋斬」はスマッシュのような扱いのスキルで,前方の敵に一回り大きな手裏剣を投げて,強力な一撃を与えられます。ランクを上げると,多くの敵を巻き込めるようになるのもスマッシュと同じです。
スマッシュとの違いは,マウスボタンを押し続けることで,チャージできることです。今のところ,2段階でダメージが大きくなるような仕様を検討しています。
4Gamer:
「影縛り」と「大地陣」はどちらも敵の移動を制限するスキルとのことですが,違いはどこにあるんですか?
八木沢氏:
影縛りは,敵を指定して動きを止められますが,プレイヤーも一定の範囲内でしか行動できなくなるという制限があります。その範囲を離れてしまうと,スキルの効果もなくなってしまうんです。
4Gamer:
では,足を止めている間に遠距離から単体を攻撃したり,あるいは2体の敵がいる場合に片方を足止めしておく,といった使い方でしょうか。
八木沢氏:
そうですね。一方,大地陣は設置した場所を通った敵の移動速度が遅くなるスキルなので,敵から逃げるときなどに使えるかと思います。複数の敵に効果がありますし,自分の行動が阻害されることもありません。
キム氏:
大地陣の移動速度低下は,バランス調整が難しいですね。あまりにも強力だと,プレイヤーが有利になりすぎてしまいますから。
八木沢氏:
続いて「闇討ち・旋」は,発動すると一定時間,半透明のハイド状態となるスキルです。敵からターゲットされていた場合には,それを一度切って,そこから逃げるか,敵を攻撃するかを選択できるので,かなり便利な性能になっています。
4Gamer:
ターゲットを切ることができるなら,ダンジョン内でかなり有利に戦えそうですね。
「朧煙幕」は,オフラインイベントではまだ仕様が定まっていないとのことでしたが,どういったスキルになる予定なんですか?
キム氏:
基本的には,煙幕の範囲内にいる敵に対して,大きなダメージを与えられる効果を持たせる予定です。
八木沢氏:
ダメージを大きくするために,敵の防御力を下げるのか,プレイヤー側の攻撃力が上がるのか,それとも別の方法を使うのかというところで,まだ仕様が固まっていないんです。マビノギには,防御のほかに保護という概念もありますし。
コンセプトとしては,誰かが朧煙幕を使うと,ほかのプレイヤーが敵に与えるダメージが大きくなるという,パーティプレイでの使用を念頭に置いています。
4Gamer:
攻撃スキルの「乱れ苦無」「奥義・桜時雨」についてはいかがでしょう?
八木沢氏:
いずれも範囲攻撃のスキルとなっています。乱れ苦無はその名のとおり,無数のクナイを投げつけて,大きなダメージを与える攻撃ですね。イベントで公開したムービーは,エフェクトで表示されるクナイの数が多すぎる気もするので,見た目は少し調整するかもしれません。
奥義・桜時雨は,チャージで攻撃範囲を広げ,ダメージを増加できるスキルです。チャージ中に攻撃を受けるとキャンセルされてしまうので,すぐに使うか,パーティメンバーに敵を足止めしてもらって最後までチャージするかは,状況によって判断すると良いかと思います。
ゾン氏:
桜時雨は必殺技ということで,効果だけでなく,桜の花びらが舞い散るエフェクトにもこだわりました。そこはぜひ確認してください。
4Gamer:
忍術スキルを全体的に見ると,敵に倒されにくいのと,クラウドコントロールに長けているのが特徴の才能という印象を受けますね。
八木沢氏:
そうですね。これまでのマビノギには,あまりいなかったタイプだと思います。尖ったスキルも多いので,これらの使い道を考えてうまく戦術に取り込んでもらえれば,中級者以上のプレイヤーにも楽しんでいただけるのではないでしょうか。
一方で,これまではあまりキャラクターが育っていない人が中級者以上の人達とパーティを組むと,何もしないまま戦闘が終わってしまうというケースがよくありました。そんなときに,忍術で敵の足を止めたり,味方が与えるダメージを大きくしたりすれば,パーティプレイに貢献しやすくなると思います。
4Gamer:
忍術のスキルは,すべて手裏剣を装備していないと使えないんですか?
八木沢氏:
今のところ,その予定です。制限をなくしてしまうと,ほかの強い武器を装備して,忍術の有用なスキルだけ使うようなことになってしまいますから。
2014年5月にサーバー統合を実施。よりパーティを組みやすい環境を作る
4Gamer:
オフラインイベントで発表された,そのほかの項目についても教えてください。目玉となるのは,やはり少しだけアナウンスされた2014年夏の「DRAMA2」でしょうか。
ゾン氏:
はい。内容としてはタイトルのとおり,2013年に実装した「DRAMA」の続編です。DRAMA2は,先行して実装している韓国でもまだ完結していないので,まだ詳しいお話はできないのですが,楽しみにお待ちいただけたらと思います。
八木沢氏:
こちらは,日本で実装する準備が整った段階で,改めて発表する予定です。
4Gamer:
2014年5月には,サーバー統合と,プレイヤーのサーバー間移動が行われるとのことですが。
八木沢氏:
最近,プレイヤーの皆さんから,周囲のプレイヤーが体感的に減って,パーティプレイに支障が出るというご意見を多くいただいています。サーバー統合は,この問題を解決するために行うものです。マリー&モリアン,ルエリ&トリアナ,タルラーク&キホールという組み合わせで,計3つの新サーバーに統合される予定です。
ただ,この組み合わせは私達が勝手に決めたものですから,違うサーバーの友達と遊びたかったというご意見もあるかと思いますので,そのタイミングで,お好きなサーバーに移動していただけるようにもします。
4Gamer:
サーバー間移動は,常に可能な有料サービスなどではなく,サーバー統合のタイミングでのみ誰でも行えるものになるのでしょうか。
八木沢氏:
今のところ,後者の予定です。期間限定ですが,希望のサーバーに移動できるサービスを受けられるようにします。
4Gamer:
もう1つ,チュートリアルの改善についても発表されていましたが,こちらはどう変更されるのでしょう。
ゾン氏:
まずキャラクター作成について,外見選択を3Dグラフィックスにしたり,新しい外見を追加したり,あるいは背景を追加したりといった,細かい変更を行います。また,才能が「生活向け」「戦闘向け」「初心者向け」といったようにタブで分けられ,選択しやすいようになります。
八木沢氏:
現在のマビノギは才能の種類が増えすぎてしまって,初心者が何を選択すれば良いのかが分かりにくくなっていました。そこで,初心者向けに3つくらい,オススメのものが表示されるように変更するので,初めてプレイした人でも選びやすくなるかと思います。
ゾン氏:
さらに才能によっては,チュートリアルで提示された項目を全部クリアしないと先に進めない仕様となっていましたが,今回の改善でプレイヤーが任意でスキップできるようになります。
4Gamer:
分かりました。最後に,今後のマビノギに期待するプレイヤーに向けて,メッセージをお願いします。
ゾン氏:
繰り返しになりますが,忍術は,日本のプレイヤーの皆さんのために,日本チームの意見を大きく取り入れて開発した才能です。私達としても,日本のプレイヤーの皆さんが楽しんでくださることに期待しています。
八木沢氏:
2014年夏までのマビノギのコンテンツは,開発チームと日本のチームがガッチリ組んで作り上げてきたものです。ぜひ,多くの方に楽しんでいただきたいですね。
4Gamer:
ありがとうございました。
【マビノギ】 日本先行アップデート「忍者」 スペシャルムービー
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rmtlinkから編集いたした
日本からの意見を取り入れ,日本先行での実装となる忍術。ビジュアル面で凝っているだけでなく,遊びやすさやこれまでのマビノギにはなかったゲームプレイを盛り込んでいるとのことで,多くのマビノギプレイヤーにとって,気になる才能になりそうだ。補助や範囲攻撃など,パーティプレイに向いたスキルも揃っているので,これまで育ててきたキャラクターとの連係を考えるのも楽しいだろう。6月の実装までまだ少し時間があるが,忍者の登場を楽しみに待つとしよう。
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